GPT-6 SolとGPT-6 Lunaは、2026年9月5日に発表された旗艦モデルGPT-6 Astraを補完する位置づけの新モデルだ。Solは複雑な作業向け、Lunaは高頻度・大量処理向けと役割が分かれている。
OpenAIはロールアウトを当日中に段階的に進める方式を取り、サービスの安定性を優先したという。提供先はOpenAI API、ChatGPT Work、Codexで、Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu各プランの加入者が対象。Free・Goユーザーもデスクトップアプリ経由でGPT-6 Lunaを利用できる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年9月22日 |
| 提供元 | OpenAI |
| 位置づけ | GPT-6 Astraを補完する2モデル |
| Solの役割 | 複雑な作業向け(コーディング・専門業務など) |
| Lunaの役割 | 高頻度・大量処理向けの軽量モデル |
| 価格の性質 | 恒久価格(販促・期間限定ではない) |
| 提供先 | OpenAI API/ChatGPT Work/Codex/デスクトップアプリ(無料版はLunaのみ) |
今回の目玉は価格改定だ。GPT-5.6シリーズの価格はもともと「販促価格」という位置づけだったが、OpenAIはVentureBeatの取材に対し、GPT-6 Sol/Lunaの新価格はプロモーションではなく恒久的な価格だと確認している。
| モデル | 改定前(GPT-5.6) | 改定後(GPT-6) | 削減率 |
|---|---|---|---|
| Sol | $4.00 / $20.00 | $2.00 / $10.00 | 入力50%減/出力50%減 |
| Luna | $0.20 / $1.20 | $0.10 / $0.50 | 入力50%減/出力58.3%減 |
※ 価格はOpenAI公式発表・複数メディア報道をもとにした100万トークンあたりの目安。実際の請求はプラン・利用形態により異なる。
OpenAIはこの値下げについて「キャッシングと推論機能の改善によって実現した」と説明しており、モデルの縮小ではなくインフラ効率化が主因としている。
価格だけでなく性能面でも改善を主張している。OpenAIの社内評価によれば、GPT-6 SolはGPT-5.6 Solと比べて事実誤りが約半分に減少したという。Lunaについても、GPT-5.6 Solが最大努力レベルで示していた信頼性に到達しつつ、コストは大幅に下がったとしている。
ソフトウェア開発ベンチマーク「DeepSWE v1.1」では、GPT-6 Solが最大努力設定で68.8%を記録。AnthropicのClaude Fable 5(xhigh設定で69.9%)にほぼ並ぶ水準だが、コストは約20%に抑えられているとOpenAIは主張している。
これでGPT-6ファミリーは、最上位のAstra、コストパフォーマンス重視のSol、大量処理向けのLunaという3モデル構成になった。用途に応じて使い分ける設計だ。
価格競争が激しいのはOpenAI社内だけではない。AnthropicのClaude Fable 5.1・Opus 5と並べると、GPT-6 Solの価格の安さが際立つ。
| モデル | 提供元 | 価格(入力/出力) | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| GPT-6 Astra | OpenAI | $10.00 / $50.00 | 最上位フラッグシップ |
| Claude Fable 5.1 | Anthropic | $10.00 / $50.00 | 最上位フラッグシップ |
| Claude Opus 5 | Anthropic | $5.00 / $25.00 | 上位モデル |
| GPT-6 Sol | OpenAI | $2.00 / $10.00 | コスパ重視・複雑作業向け |
| GPT-6 Luna | OpenAI | $0.10 / $0.50 | 最安・大量処理向け |
※ 各社の基準価格。キャッシュ割引・バッチ処理・高速モードなどのオプション料金は別途。Claude Fable 5.1はキャッシュ読み取りが75%値下げされている。
単純な基準価格だけを見ればGPT-6 SolはClaude Opus 5より安く、Claude Fable 5.1・GPT-6 Astraという最上位モデルの5分の1の価格帯に位置する。ただしベンチマークの種類や実運用でのエージェント性能は別軸で評価する必要があり、価格差がそのまま性能差を意味するわけではない。
GPT-6 Astraの発表からわずか2週間あまりでの価格改定は、AIモデルの「性能競争」から「価格競争」への重心移動を印象づける。Anthropic・Googleも追随する値下げに動くのか、次の動きに注目したい。
参考リンク(公式・主要メディア): OpenAI 公式発表 / TechCrunch / VentureBeat / TheNextWeb