2026年6月末、GoogleとA24がAI研究の提携を発表した。
Googleは約7,500万ドルをA24に出資し、DeepMindの研究者がA24と組んで、映画制作のための新しいAIツールを作っていく。
この出資額は、A24が前回の資金調達でThrive Capitalから受けた額と同水準とされる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表時期 | 2026年6月末 |
| 出資元 | Google(AI部門 DeepMind が開発を担当) |
| 出資先 | A24(映画ファンに人気のインディーズ映画スタジオ) |
| 出資額 | 約7,500万ドル(約110億円) |
| 目的 | 映画制作を助けるAIツールの共同開発 |
| 契約形態 | 複数年・非独占(他社とも協業可) |
| 特記事項 | DeepMindが「映画スタジオ全体」と組むのは初めて |
DeepMindはこれまで、ダーレン・アロノフスキー監督など個人のクリエイターとは協業してきた。
だが、スタジオという組織全体と本格的に手を組むのは今回が初のケースだ。
では、具体的にどんなツールが作られるのか。
報道によれば、中心となるのは「制作者を助けるAI」だ。
映画業界では、AIの導入に強い警戒感がある。
「仕事が奪われる」「作品が学習データにされる」といった不安だ。
今回A24は、そうした懸念に配慮して、いくつかの重要な条件を守った。
| 守った一線 | 意味 |
|---|---|
| 作品ライブラリを渡さない | Googleに映画やデータへのアクセス権は与えない |
| 非独占の契約 | A24は他のAI企業とも組める/DeepMindも他スタジオと協業できる |
| 作り手が主導 | 「AIに道具を押し付けられる」のではなく、作り手がツールの中身を決める |
とはいえ、賛否はある。
A24は「アーティストに優しいインディーズの雄」として知られるため、AI提携にファンの一部は反発した。
これに対しA24は「道具を作り手側から形づくるための提携だ」と説明し、理解を求めている。
| 立場 | この提携で得たいもの |
|---|---|
| Google / DeepMind | プロの映画制作の「現場」でAIを鍛え、実用的なツールに磨く。クリエイティブ分野での存在感も強化 |
| A24 | AI時代に「作り手に必要な道具」を自分たちの手で設計する。制作コストと時間の削減も期待 |
| 業界全体 | 「AI vs クリエイター」ではなく「AIをどう味方につけるか」のモデルケースになりうる |
今回の提携は、AIが「絵や文章」だけでなく、映画制作という総合芸術の現場にまで本格的に入ってきたことを示している。
AIに仕事を奪われるのではなく、AIを道具として使いこなす——A24の姿勢は、映画以外の業界にとってもヒントになりそうだ。
参考リンク(主要メディア): Variety / IndieWire / The Hollywood Reporter / Deadline